たった10分間の運動が記憶力の向上に効果的な理由【研究結果】

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大人になってから、運動はしていますか?

小さな頃や学生時代には当たり前のようにしていた運動も、大人になるとすっかり馴染みの薄いものになりますよね。

その上、こう感じることはありませんか?

  • 最近、記憶力が悪くなってきた
  • 新しいことを覚えるのが億劫になった

人の名前を思い出すのに苦労したり、頭の中でイメージは出来ているのに言葉を忘れてしまったり、さらには昨日の晩ご飯に何を食べたのかも思い出すのが難しくなったりしますよね。

あれ、とかこれ、とかでしか言い表せずにもどかしい思いをしたこともあるのではないでしょうか。

簡単に記憶力を向上させられたら嬉しいですよね。

そんな人の日常生活に取り入れてほしい習慣が、運動です。

この記事では、たった10分間運動するだけで記憶力が向上するという研究結果について説明します。

資格取得のために勉強している人や仕事で覚えることが多い人など、勉強効率を上げたい人にもぜひ知ってもらいたい情報です。

まずは運動に関する現状を把握するところから始めましょう。

運動習慣のある大人は少ない

運動が健康に良いとはよく言われますよね。

ただ、分かってはいるけれど、いざ運動しようと思ってもなかなか腰が上がらない人が多いと思います。

実際に運動を習慣化している人は少ないという報告が厚生労働省から出ています。

Exercise habits
運動習慣のある大人の割合
  • 男性:33.4%
  • 女性: 25.1%

※ 運動習慣のある者 = 1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者

厚生労働省 令和元年国民健康・栄養調査報告より

だいたい全体の70%近くの人は、運動習慣がないということですね。

男女で最も運動習慣のある人の割合が低いのは、男性では40歳代で18.5%、女性では30歳代で9.4%とのことです。

ちょうど仕事にも家庭にも忙しい時期と一致しており、この結果にもうなずけます。

次に、運動をしていない人はなぜ運動をしていないのかを考えてみます。

大半の人に運動習慣がない理由

理由①:疲れる

一日会社で働いて、帰ってきてから運動するなんて考えただけでも疲れますよね。

平日は、明日も仕事があることを思うと、わざわざ疲れる運動をする気にはならないという意見が多そうです。

また、休日は平日の仕事の疲れを取るために休みたいと感じている人が多いのではないでしょうか。

理由②:時間がない

そもそも運動する時間がないよ、って人もいるかと思います。

残業をして家に帰るのが遅くなったり、そうでなくても家事などのやらなければならないことがたくさんありますもんね。

理由③:身支度がめんどくさい

運動と言ったら、ランニングをしたりジムに行ったりというイメージが強いかと思います。

わざわざ動きやすい服装に着替えるのもめんどくさいですよね。

運動を始めたはいいけど、身支度が面倒だからという理由で習慣化できない人も多いのではないでしょうか。

気合を入れて運動を始めても続かないですよね。

でも、たった10分だけの運動でいいなら時間をつくれそうじゃないですか?

運動と記憶力の関係についての研究結果

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筑波大学で運動生化学の研究をしている征矢英昭 (そや ひであき)教授が2017年に発表した研究結果について説明します。

研究結果はこちらからも確認できます。
http://soyalab.taiiku.tsukuba.ac.jp/data/suwabe.pdf

記憶を頼りに少しだけ異なるものを見分ける実験が行われました。

まず、実験の対象者である成人21名を2つのグループに分けました。

  • グループA:【運動条件】ペダルを漕ぐ
  • グループB:【対照条件】ただ座ったまま安静にする

実験の流れは以下の通りです。

はじめに、両グループに覚える問題を出しました。8分で192枚の物体の写真を2秒間ずつ見せ、記憶してもらいます。

写真に写っている物体はぬいぐるみやバスケットボールなど、日常生活で目にするようなものが見せられました。

その後、グループAには10分間ペダルを漕ぐという運動をしてもらいました。

その間、グループBは何もせずただ座って安静にしていました。

それから両グループとも45分間座って安静にしたまま時間経過させました。

次に、両グループに思い出す問題を出しました。

対象者は12分で256枚の物体の写真を見せられ、初めに見た写真と全く同じ or 似ているが全く同じでない or 初めて出てきた新しい物体か、の3択で回答しました。

この回答の正答率から、似たものに対する記憶の識別能力を評価しました。

結果として、低~中程度の類似度ではグループによって正答率に明確な差は見られませんでした。

しかし、高い類似度の物体に対しては、運動をしたグループの正答率が明らかに高い結果となりました。

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つまり、10分間運動をしたグループの方がより詳細まで記憶して、細かな違いを見分けることができたということです。

ただしこの実験結果からは、高齢者などほかの年齢層に対しても同様に効果的なのかは分かっていないことに注意が必要です。

また、運動の強度を比較した結果もないためどの程度の強度の運動が最も効果的なのかも判断することは出来ません。

しかし言えることは、たった10分間運動するだけで記憶力が向上する、という結果には違いないということです。

まとめ:運動は記憶力の向上に効果的である

運動することで記憶力が向上する効果があることを、研究結果をもとに説明しました。

何かと理由をつけて運動しないのは簡単です。

でも、記憶力が落ちてきたと感じている人や記憶力を維持したい人にはぜひ運動をおすすめします。

たった10分間運動するくらいなら、できそうな気がしませんか?

ぜひ運動習慣をつけて、記憶力を高めていきましょう。

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